スマホを売ろうと決めたあと、実際に何から手をつければよいのか分からず、手が止まってしまう方は多いと思います。データを消す作業だけでもいくつか段階があり、順番を間違えると初期化のあとにやり直しが必要になることもあります。
準備そのものは、慣れていれば1時間ほどで終わる作業です。ただし、バックアップを取らずに初期化してしまった、サインアウトを忘れて業者から連絡が来た、といったつまずきは実際によく起こります。工程を最初に把握しておけば、こうした手戻りはほぼ防げます。
この記事では、スマホを売る前にやるべきことを工程順に整理します。最後に、そのまま印刷して使えるチェックリストも用意しました。iPhoneでもAndroidでも共通する流れとしてまとめていますので、順番に進めてみてください。
準備は8つの工程に分けて考える
やることを漠然と捉えると多く感じますが、分解すると次の8段階です。それぞれに目的があり、前後を入れ替えると手間が増える箇所もあるため、基本的にはこの順で進めるのがおすすめです。
| 順番 | 工程 | 目的 |
|---|---|---|
| 1 | 相場の確認 | 売るかどうか、いつ売るかを判断する |
| 2 | バックアップ | 写真や連絡先を失わないようにする |
| 3 | 各種サインアウト | アカウントと端末の紐づけを外す |
| 4 | SIMとSDカードの取り出し | 自分の回線情報とデータを回収する |
| 5 | 初期化 | 個人情報を端末から消す |
| 6 | 本人確認書類の用意 | 買取の手続きに必要 |
| 7 | 付属品の確認と清掃 | 査定額の上乗せにつながる |
| 8 | 梱包と発送 | 輸送中の破損を防ぐ |
この中で特に順番が重要なのが、2から5までの流れです。バックアップより先に初期化してしまうとデータは戻せませんし、サインアウトを済ませないまま初期化すると、端末にロックが残って買取できないケースが出てきます。
まず相場を確認して売る時期を決める
準備の最初は、手元の端末がいまどのくらいの価格帯にあるかを把握することです。買取業者のサイトに掲載されている価格表を2社か3社見比べれば、おおよその水準がつかめます。同じ機種でも容量やモデルによって金額が変わるため、自分の端末の正確な仕様を先に確認しておきましょう。
中古スマホの価格は、新機種の発売や在庫状況によって動きます。一般的には、時間が経つほど下がっていく傾向があります。売ると決めているなら、準備に取りかかってから発送までの期間はなるべく短くしたほうが、想定していた金額に近い形で着地しやすくなります。
このタイミングで、端末の状態も一緒に確認しておくと後が楽になります。画面や背面の傷、角の打痕、バッテリーの状態、分割払いの残債が残っているかどうか。これらは査定額を左右する要素であり、申し込みフォームでも聞かれる内容です。メモにまとめておけば、複数社に問い合わせるときにそのまま使い回せます。
バックアップとデータの引き継ぎ
初期化してしまうと、端末内のデータは元に戻せません。写真、連絡先、メッセージ、アプリの設定など、必要なものはすべて先に退避させます。iPhoneならiCloudかパソコンへ、AndroidならGoogleアカウントへのバックアップが基本です。
見落としやすいのが、クラウドの自動バックアップの対象外になっているデータです。二段階認証アプリのコード、電子マネーやポイントの残高、ゲームアプリの引き継ぎコード、ダウンロードした音楽や電子書籍などは、個別に移行手続きが必要な場合があります。これらはアプリごとに手順が異なるため、初期化前に一つずつ確認しておきます。
特に注意したいのが、二段階認証の設定です。認証アプリを移行しないまま端末を初期化すると、他のサービスにログインできなくなることがあります。バックアップの具体的な手順はスマホのバックアップ方法で解説しています。
準備を始める前に、売り先の候補を決めておきましょう
比較ページでは、宅配と店頭の対応状況、手数料の扱い、入金までの日数などを並べて確認できます。先に候補を絞っておくと、準備から発送までの流れがスムーズになります。
サインアウトとSIM・SDカードの取り外し
バックアップが済んだら、端末に紐づいているアカウントを外します。ここを飛ばして初期化しても、端末にロックが残ったままとなり、買取業者側で動作確認ができません。結果として査定不可となったり、返送されたりすることがあります。
iPhoneの場合は、設定から「探す」をオフにし、Apple Account(Apple ID)からサインアウトします。Apple Watchを使っている場合は、先にペアリングを解除しておきます。Androidの場合は、設定のアカウント画面からGoogleアカウントを削除します。どちらもパスワードの入力を求められるため、忘れている場合は先に再設定しておきましょう。
アカウントを外したら、SIMカードとSDカードを取り出します。SIMピンが手元にない場合、クリップの先を伸ばして代用することもできますが、力を入れすぎると端子を傷める恐れがあるため慎重に行ってください。eSIMを利用している場合は物理的なカードがないため、契約中の回線を別の端末へ移す手続きが必要になります。
初期化と本人確認書類の用意
サインアウトとカードの取り出しが終わったら、いよいよ初期化です。初期化の途中でアカウントのパスワード入力やネットワーク接続を求められることがあるため、Wi-Fiにつながる場所で作業するとスムーズです。
iPhoneは設定から「一般」を開き、「転送またはiPhoneをリセット」の中にある「すべてのコンテンツと設定を消去」を実行します。詳しい流れはiPhoneの初期化手順にまとめました。Androidは設定の「システム」内にあるリセットの項目から全データの消去を行います。こちらはAndroidスマホの初期化手順で解説しています。
初期化と並行して、本人確認書類も準備しておきます。中古品の買取では古物営業法により本人確認が義務づけられており、運転免許証やマイナンバーカードなどの提示が必要です。記載されている住所が現住所と一致していないと手続きが進まないことがあるため、引っ越しをしている場合は事前に確認しておきましょう。必要書類の種類はスマホ買取の本人確認で整理しています。
付属品の確認、清掃、梱包
初期化まで終わったら、最後は端末そのものの状態を整える工程です。購入時の箱、充電ケーブル、イヤホン、SIMピンなどの付属品が残っていれば、査定で上乗せの対象になることがあります。押し入れや引き出しを一度確認してみてください。
箱があると加点される、あるいは箱がないと減点される、という扱いは業者によって異なります。付属品がまったく残っていない場合でも、本体だけで買い取ってもらえるのが一般的なので、見つからないからといって諦める必要はありません。ただし、あるのに探さないまま送ってしまうのはもったいないので、発送前に一度は確認しておきたいところです。
清掃は、柔らかい乾いた布で画面と背面の指紋や汚れを拭き取る程度で十分です。アルコールや洗剤を使うと表面のコーティングを傷める可能性があるため避けます。充電端子やスピーカーのほこりは、無理に取ろうとすると内部を傷めるので、目立つものだけを軽く払う程度にとどめましょう。ケースや保護フィルムは、外した状態のほうが本体の状態を正しく見てもらえます。
梱包では、端末を緩衝材で包み、箱の中で動かないように隙間を埋めます。輸送中の破損は査定額に直結するため、ここは丁寧に行う価値があります。宅配買取のキットが送られてくる場合は、同梱の説明に従えば問題ありません。発送前に、端末の写真を数枚撮っておくと、状態についての認識の食い違いが起きたときに役立ちます。
まとめ
最後に、そのまま使えるチェックリストの形で全体を振り返ります。上から順に消していけば、抜けなく準備が終わります。
- 買取価格の相場を2社以上で確認した
- 写真や連絡先のバックアップを取り、二段階認証や電子マネーの移行も済ませた
- 「探す」のオフとアカウントのサインアウトを完了した
- SIMカードとSDカードを取り出した(eSIMは回線の移行手続きを確認した)
- 端末を初期化し、ロックが残っていないことを確認した
- 本人確認書類を用意し、住所が現住所と一致していることを確認した
- 付属品をそろえ、本体を乾いた布で清掃した
- 緩衝材で梱包し、発送前に端末の写真を撮った
準備が整ったら、条件を比べて売り先を決めましょう
手数料の扱い、キャンセル条件、入金までの日数などを並べて掲載しています。同じ端末でも条件次第で手取りは変わるため、発送前に一度確認しておくと安心です。
